KIPケーブルの焼損

今回、年次点検を実施した現場では、過去に KIPケーブルの焼損履歴 がありました。

月次点検中に「ジジジジ…」という異音を確認し、発生箇所を調査したところ、
VCTと主遮断機(LBS)の間にあるKIPケーブルを支持しているがいしが著しく劣化 しており、表面がガビガビの状態でした。

がいしの異常

このため、地絡事故の危険性があることをお客様に説明し、早急な対応が必要であることをお伝えしました。
該当箇所は VCT接続部 のため、ケーブルの張り替えには電力会社の作業が必要となります。

電力会社へ依頼したところ、業務が集中している時期で人手が不足しており、
対応までに1〜2ヶ月程度かかる とのことでした。

その間の対応として、
ケーブルの張り替えは行わず、劣化したがいしのみを交換する暫定措置 を提案し、
お客様の了承を得て、後日停電のうえ作業を実施しました。

作業時、がいしに接触していたケーブル部分を確認すると、
被覆が焼損し、一部なくなっている状態 であることが分かりました。
焼損部についてはテーピングによる補強を行い、新しいがいしへ交換しました。

ケーブルの焼損
ケーブルをビニテで保護
ケーブルはそのままでがいしのみの更新

作業後の絶縁抵抗測定では、数値の回復を確認 しましたが、
ケーブル自体の焼損は残存しているため、根本的な解決ではなく経過観察が必要な状態 と判断しました。

その後、電力会社による作業日程が確定し、
工事業者による KIPケーブルの張り替え、電力会社による VCTとの接続作業 を実施していただき、
設備の更新が完了しました。

更新工事完了後

更新後、一定期間の 経過観察を行いましたが、異音や異常の発生はありませんでした。
今回の年次点検では、更新後の設備状況を確認し、
外観・異音・絶縁抵抗値ともに異常がないことを確認 しています。

年次点検時に撮影した写真もあわせて掲載しています。

問題なく綺麗な状態でした。

年次点検で経過観察

今回の不具合の原因としては、
経年劣化に加え、ケーブルの曲がりがきつかったことにより、局部的に絶縁性能が低下した ものと考えられます。

月次点検の段階で異音に気づき、不具合箇所を発見できたことで、
重大な地絡事故を未然に防ぐことができました。

今回の経験を通して、
異音の確認や外観点検を含めた日常点検・月次点検の重要性を改めて再認識しました。


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