溶断したヒューズ

【東京都大田区】100kVA変圧器に10Aヒューズ|年次点検で判明した設備の不整合

東京都大田区

設備容量:330kVA

年次点検後の復電操作で、一部回路に電気が供給されない事象が発生しました。

調査したところ、単相100kVA変圧器回路の高圧ヒューズが溶断していました。

今回はその原因調査と、今後の保安管理業務に活かしたいと感じた内容をご紹介します。

対象設備

【写真①:対象の変圧器とPCS】

単相100kVAの変圧器とPCS

今回対象となった単相100kVA変圧器です。

写真奥に見えるのが高圧開閉器(PCS)で、この内部に高圧ヒューズが収納されています。

この写真は昨年撮影したもので、設備が正常に運転している状態です。

復電後に異常を発見

年次点検終了後、通常どおり復電操作を実施しました。

しかし、単相100kVA変圧器から電気が供給されていないことに気付きました。

PCSを確認したところ、高圧ヒューズが溶断していました。

ヒューズの状態を確認

【写真②:溶断したヒューズ】

溶断したヒューズ

ヒューズの下部の赤色表示は、ヒューズが溶断したことを示す表示です。

当初は変圧器の故障も疑いましたが、

  • 変圧器の外観と内部の確認
  • 他回路の目視点検
  • 絶縁抵抗測定

を実施した結果、異常は確認されませんでした。

そこでヒューズ容量について調査を行いました。

ヒューズ容量を確認すると

写真左側に写っているヒューズ箱の裏面には、ヒューズの適用例が記載されています。

記載内容を確認すると、今回使用されていた10Aヒューズは単相変圧器30kVA程度の適用例となっていました。

一方、今回の設備は単相100kVA変圧器です。

適用例と比較すると、ヒューズ容量が小さかった可能性が高いと判断しました。

電気室に保管されていた30Aヒューズへ交換したところ、正常に復電することができました。

なぜこの状態だったのか

この変圧器は他の機器と比較すると比較的新しい設備でした。

推測にはなりますが、

過去の更新工事で変圧器容量を大きくした際に、ヒューズ容量の見直しが行われなかった可能性があります。

実際に弊社が担当してから数年間、複数回の停復電操作を実施していますが、今回のような事象は発生していませんでした。

容量不足の状態で長期間使用されたことでヒューズが劣化し、今回の励磁突入電流に耐えられなくなった可能性も考えられます。

今回の反省点

今回は原因を調査し、設備を復旧することができました。

しかし、事後対応だけでなく、事前に防止できた可能性もあります。

変圧器や開閉器の点検は実施していましたが、

  • ヒューズ容量の確認
  • 変圧器容量との整合性確認
  • 設備更新履歴との照合

まで実施していれば、停電時間の延長を防げた可能性があります。

今回の経験を通じて、ヒューズが設置されていることを確認するだけでなく、その容量が設備に適したものかまで確認する重要性を改めて感じました。

今後も設備の異常発見だけでなく、事故やトラブルの未然防止につながる保安管理業務を行っていきたいと思います。


安井電気管理事務所では、横浜市を中心に東京都・神奈川県で自家用電気工作物の保安管理業務を行っています。

年次点検や設備更新後の確認、保安管理委託をご検討の際はお気軽にご相談ください。


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