横浜市にある設備容量150kVA、1990年製のキュービクルで、機器更新に伴う現場調査を実施しました。
お客様から更新工事の見積もり作成をご依頼いただき、工事業者様にも現場へ来ていただいて、一緒に設備の確認を行いました。
今回、更新を検討している機器は次のとおりです。
・高圧引込ケーブル
・LBS(高圧交流負荷開閉器)
・変圧器
・高圧進相コンデンサ
高圧引込ケーブルの経路を確認
最初に、高圧引込ケーブルの経路確認を行いました。
今回の設備は、建物1階に高圧ケーブルを引き込むキャビネットがあり、屋上にキュービクルが設置されています。
【写真:建物1階に設置されている高圧引込用キャビネット】

現場調査前にオーナー様へ図面の有無を確認しましたが、見つからないとのことでした。
そのため、まずは図面がない状態で現場を確認し、調査が難しい場合は改めて図面を探していただくことになりました。
工事業者様に現場を確認していただいたところ、高圧ケーブルは1階のキャビネットから一度建物の地下を通り、その後、屋上のキュービクルまで配線されている可能性があるとのことでした。
高圧ケーブルを更新する際は、ケーブルの経路だけでなく、途中に設置されている点検用ボックスの位置も確認する必要があります。
点検用ボックスの位置を確認できないまま工事を進めると、既設の高圧ケーブルを引き抜けない可能性があります。
また、図面がなく目視できない部分のケーブル経路を確認できない場合は、既設の配管を使用せず、新しいルートに配管を設置する方法も検討する必要があります。
しかし、新しい配管ルートを設ける場合でも、1階のキャビネット直下にあると予想される空間へ配管を通す必要があります。
キャビネット下の空間については、こちらでも状況を把握していませんでした。
建物1階を確認しましたが、それらしい点検口などを見つけることはできませんでした。
屋上側からケーブルルートを確認
一旦、1階側の調査を中断し、屋上に設置されているキュービクル側から高圧ケーブルの経路を確認しました。
キュービクルからケーブルルートをたどったところ、屋上から建物下部へケーブルが配線されていると思われるボックスまでは確認できました。
【写真:屋上で確認した高圧ケーブルのボックス】

しかし、1階のキャビネット下から高圧ケーブルが建物内へ入る場所を特定できませんでした。
工事業者様からは、この部分を確認できない状態では工事方法を決めることが難しく、高圧ケーブル更新の見積もりは作成できないとの説明がありました。
そのため、今回は高圧ケーブル更新の見積もり作成を一旦見送ることになりました。
建物の地下1階には休業中のテナントがあり、キャビネット下の空間やケーブル経路を確認できる可能性があります。
今後はオーナー様へ現場調査の結果を説明し、建物図面を再度探していただくとともに、地下1階のテナント内を確認させていただくことになりました。
LBS・変圧器・コンデンサも確認
高圧ケーブルのほかに、LBS、変圧器、高圧進相コンデンサの更新に必要な確認も行いました。
LBSは、ヒューズ容量やトリップコイルの有無を確認しました。
こちらの設備にはUGS(地中線用負荷開閉器)が設置されているため、LBSのトリップコイルは不要です。
変圧器は、既設機器の容量だけでなく、新しい変圧器を設置できるスペースがあるか確認しました。
現在製造されている変圧器は、同じ容量でも既設の変圧器より外形寸法が大きくなる場合があります。
そのため、更新後の変圧器が既設の設置場所に収まるか、搬入や据え付けに問題がないかを事前に確認する必要があります。
高圧進相コンデンサは、PCB含有の可能性がある機器か確認しました。
高圧ケーブル以外の機器については、見積もり作成に必要な情報を確認できました。
高圧ケーブル更新では事前の経路確認が重要です
高圧ケーブルの更新工事では、ケーブルの種類や長さだけでなく、配管ルートや点検用ボックスの位置を確認する必要があります。
今回のように図面がなく、ケーブル経路の一部を確認できない場合は、既設ケーブルを引き抜けるか判断できず、工事方法や見積金額を決められないことがあります。
設備更新の見積もりを作成する場合でも、現場調査を行うことで、図面だけでは分からない設置状況や工事上の問題点が見つかることがあります。
今回は高圧ケーブルの見積もり作成には至りませんでしたが、工事前に確認が必要な場所を把握することができました。
今後は図面の確認と地下1階の調査を行い、高圧ケーブルの経路を確認したうえで、更新方法を検討します。
安井電気管理事務所では、横浜市を中心に、自家用電気工作物の保安管理業務を行っています。
月次点検や年次点検だけでなく、点検結果に基づく高圧機器の更新提案や、工事業者様との現場調査にも対応しています。
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