非常用発電機が設置されている設備では、年次点検の際に停電時の自動起動試験を実施して動作確認をしています。
今回は年次点検中に、非常用発電機の自動起動不良が確認された事例を紹介します。
非常用発電機の自動起動試験
今回の設備には、消火栓ポンプなどに電源を供給する非常用予備発電機が設置されています。
年次点検では、非常用発電機に接続されているブレーカーを切り、停電信号を送って自動起動するか確認します。

発電機が起動しない
試験を開始すると、発電機は
「一瞬だけ起動しようとしてすぐ停止」
という状態になりました。
制御盤を確認すると、運転モードが「自動」から「試験モード」に切り替わっていることに気づきました。

先月、発電機業者が点検に来ているシールが貼ってあったため、
「試験運転後にモードを戻し忘れたのではないか」
という可能性も考えました。
しかし、一瞬起動したことを考えると、最初は自動モードだった可能性が高いと判断しました。
自動モードから試験モードへ勝手に切り替わる
もう一度、
- ブレーカーを復旧
- 運転モードを自動に設定
して再度停電信号を送りました。
すると今度は、
自動モード → 試験モードに自動で切り替わる
という現象が確認できました。

始動用バッテリーの劣化の可能性
発電機が起動しない原因として考えられるのが
始動用バッテリーの劣化
です。
今回のバッテリー情報は以下の通りです。
- 製造者:GSユアサ
- 形式:AP35B
- 製造年:2007年12月
約18年経過
メーカーの交換推奨目安は
製造後5〜6年
と言われています。
ただし今回は、
- 警報が発生していない
- モードが切り替わる異常がある
ことから、専門業者による点検が必要と判断しました。
非常用発電機は人命にも関わる設備
この設備では、
- 消火栓ポンプ
- 防災設備
などが非常用発電機と接続されています。
非常時に発電機が起動しないと、人命に関わる重大な事故につながる可能性があります。
そのため今回は、お客様に状況を説明し、
- 非常用発電機の試験は中止
- 発電機業者による点検を依頼
していただくことになりました。
非常用発電機は定期点検が重要です
非常用発電機は、普段は使われない設備ですが、
「いざという時に確実に動くこと」
が求められます。
そのため、
- 年次点検での起動試験
- バッテリーの定期交換
- 専門業者による点検
が非常に重要になります。
当社では自家用電気工作物の点検の中で、非常用設備の動作確認も行っています。

コメントを残す